住宅について

健康住宅について 近年、住まいによって体調が悪くなるといったケースが増えています。住まいの高断熱、高気密化が進むにつれて通風、換気性能が損なわれ、風通しが悪くなり、冬は暖かいのですが、蒸し暑い時期にはジメジメするようになりました。この事が原因で湿気がこもりやすい状態になったため、アレルギーの原因となるダニやカビが発生しやすくなりました。 それともう一つ、施工性、美観、耐久性、コストなどの様々なニーズに答えるため多くの化学物質を含んだ建材が一般的に使用されるようになりました。化学物質の人体への影響は多岐にわたり、国の省庁などで具体的な物質名や影響の指針値を発表しています。これらのダニやカビ、化学物質が体調を悪くするといった直接的な原因となっています。 それでは、健康に配慮した住まいを建てるにはどのようにしたら良いのでしょうか。化学物質については、建築基準法により建材の使用面積を制限することになりました。しかし建築基準法を遵守したからといって大丈夫なのでしょうか。建築基準法は最低限の基準値を示したにすぎず人によっては、建築基準法の基準値以下でもシックハウスを発症する人がいます。また、家具や電気製品や芳香剤などにも含まれています。 これらの事を考えるとなるべく無垢の木材や土壁や紙などを使用したほうがよいと思われます。また、化学物質を吸着する材料も開発されていますのでこれらを使用するのも一つの方法だと思います。言うのは簡単なのですがコストの事を考えるとどこまで、自然素材を使えばいいのかということになってしまいますが、、、、、。 次にダニやカビについてですがいかに湿度をおさえるかということになると思います。湿度をおさえるために空調設備（エアコン等）を使用する方法もありますがランニングコストがかかります。やはり一番良いのは基本設計時からしっかりした通風計画をすることだと思います。また、西日が住まいに入らないように開口のボリュームをおさえることも有効です。同様に、屋根の出幅を多くとったり、庇を設けたりするのも一つの方法だと思います。あと冬季は、いかに結露をおさえるかという事になります。高断熱にするのはもちろんですが、計画換気することも重要だと思います。暖房器具の選定も大事で水蒸気の発散の少ない器具、室内空気を燃焼などにより汚染する事の少ない器具を選ぶことです。あと、床下の換気、外壁内の通気、屋根裏の換気も重要な要素です。これらの事を基本設計の段階から考慮して住まいを建てる事が大事だと思います。