恋愛は自腹で



   ゲームがやりたいです。
 いいえ、勿論京都舞妓物語は未だに探しているんですが。

 何がやりたいかってーとですね、ときめきメモリアル〜Girl's Side〜です。あ、そこ! 逃げんな! もうお前なんか妹じゃないとか言うな!

 だって興味が湧くじゃありませんか、男女同権が叫ばれて久しいこの世の中にですよ? あのときめきメモリアルが、どうガールズなのか気になりませんか? 色々ゲームの内容を想像してしまいますよねぇ。以下のように。

(1)ときめきメモリアル、というゲーム名が優先される場合
 やはり、従来のゲームの内容を遵守している。学業、運動、容姿を磨き続け、部活なんかにも入って落とし対象である男子学生との出会いを作る。勿論情報通の女の子の親友は必須だ。彼女から気になる男の子の電話番号を聞き出して、早速電話してデートに誘おう。
 おっと、ここで気を付けて! まんべんなく男の子達と仲良くしないと、悪い噂をばら撒かれるゾ☆
 卒業式の日には、思い出の坂の上にある伝説の木の下で運命の鐘がなる。今回はなんだ? 奇跡のステンドグラスか何かか? まあとりあえずそこへ行っとけ。彼(もしくは今まで彼だと思っていた彼女)が待っているはずだから……。

(2)Girl's Side、というサブタイトルが優先される場合
 出てくる男性キャラクターが全て従来のプレイヤーであると想定する。すなわち今回プレイヤーの立場である女の子は、従来のヒロインである。
 色々な男性と出会う。当然彼らは1回しか喋ったことがなくても「今日一緒に帰らない?」と誘ってくる。電話番号など、教えた覚えもないのに「今度の日曜日、○○へ行かない?」と電話してくる。
 待ち合わせ場所へ行ったら彼が趣味でない服装をしている。「そんな格好の人と、一緒に歩くのはイヤ!」と現実では口が裂けても言えない台詞を吐き捨てて帰ってくるのもありだ。もしも彼が冷たい態度をとるようなら、悪い噂をばら撒けば、彼が血相変えてデートに誘ってくれるぞ♪
 卒業式の日には曰く付きの名所で待っていよう。向こうから駆けて来る彼は誰? あなたの狙っていた男の子だろうか? 違っていたとしてもがっかりするんじゃない、きっと向こうもコントローラーを握っている奴はがっかりしているかも知れんのだから……。

 (1)の男女平等っぷりにも惹かれるが、自分としては(2)の方をやってみたい。誕生日になれば教えた覚えもないのにプレゼントをくれるし、年賀状だって狙った男の子にしか出さない。義理チョコなんてもってのほか。デートが趣味の場所じゃなかったり、彼の反応が好ましいものではなかったら「今日はつまらなかった」と、堂々と言う。
 うーわー、ヤな女ー。やってみたーい。(ここ棒読み調)
 要は一回誰かから借りてやってみたい。どちらの予想が合っているのかを知りたいので、なんなら誰かがやっている後ろで見ているだけでも良い。そう思って、今までのときメモシリーズを全作やっている友人(男)に
「当然Girl's Side買ったよね?」
 と期待して聞いたら
「なんで俺がそんな気持ち悪いもんやんなきゃいけないんだ」
 と一蹴された。なんて奴だ! ぷんぷん!

 そんなにやりたいんだったら買えば良いのに、ホラ、バイト先で買えば社員割引付くんだろ……と言われましたが。だからそれが恥かしいからアンタに頼んでんじゃないか!



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