蛍光灯が光る仕組み


  ハイ、皆さん、理科の時間でーす。
蛍光灯はどうして光るか知っていますかぁ?ハイ、そのとおり、電気で光っているんですね!
ところがこの前先生は不思議な体験をしたんですよぉ。

お買い物をするため某ショッピングセンター行った某日。
さて帰ろうかとしたときに北海道出身名古屋在住の好青年に声をかけられた。
「いま、マッサージ椅子の無料体験中なんです。ちょっと座っていきませんか?」
そうか。無料か。よし、じゃあ座ってやろうじゃないか。無料という言葉に弱い僕はいそいそと椅子に座った。
……なんじゃ、この椅子。ちっともマッサージしてくれんやないか。

好青年「どうですか?何か感じますか?」
僕「いや、なんにも」
好青年「そうでしょうねぇ!」

おいコラ待てや。俺はマッサージをしてくれると言うから座ってやったんだ!そうでしょうねぇじゃないだろ!

好青年「これはですね、強力な電気が出ている椅子で、電気の力でマッサージするんですよ。何も感じていないでしょうけれど、あなたの体にいま電気が駆け巡っているんですねぇ」
おいおい、何も知らされずに電気椅子に座らせられちゃったのかい。
好青年「ハイ、ちょっと僕の手の甲を触ってください」
バチィ!弾ける静電気。ゴメンな、兄ちゃん。僕ものすごい帯電体質なんだわ。
好青年「あいたたた。ほら、ちょっとすごい静電気でしょう?じゃあ、今度は掌にこの電気計測器を当ててみますよ」
いや、あの、僕帯電体質で……電気計測器の太陽マークが、僕の掌にあてたとたんにぴかぴかぴかー。
好青年「ホラァ。すごい電気でしょう」

……うさんくせぇ。ものすごく胡散臭いよコレ。

好青年「じゃあ、今度はこの蛍光灯を持ってください」
蛍光灯の真ん中辺りを持ってみる。ガラスは絶縁体だから大丈夫ですよ、と好青年はニコニコしながら蛍光灯の差込みプラグに金属クリップをくっつけた。 途端に蛍光灯は僕が持っている辺りまでちかちかちかー。

……うさんくせぇ。ものすごく胡散臭いよこれ。

  好青年「ホラァ、すごい電気でしょう?」
僕「………なんで光るんですか」
好青年「え?」
僕「なんで蛍光灯が光るんですか?」
好青年「えーと、電気が流れていてですねぇ、えー、その、云々……」

 ハイ、じゃあここで蛍光灯が光る仕組みをおさらいしてみようね。
電気によって蛍光灯の中にあるフィラメントが燃えるね。蛍光灯の中には水銀蒸気が詰まっていて、フィラメントに通電されることでその粒子の運動が激しくなって、蛍光灯の壁にぶつかるんだね。壁には発光塗料が塗ってあって、それで蛍光灯が光るんだよね。
 じゃあどうして先生が持っている蛍光灯が光ったのかな?先生の手から電気が出ていて、それが外側のガラスを伝わって差込みプラグまで届いたとしても、どうして蛍光灯は先生が持っている部分までしか光らなかったのかなぁ?ガラスは絶縁体だから、中に電気が伝わっているわけじゃないんだよね。先生も分からないんだよ。
 結局好青年は納得できる説明はしてくれなかったんだ。それからね、その好青年はこう言ったんだ。

好青年「続けると健康になるんです。うちの会社にも腎臓とか心臓とか悪い人や、腰痛肩こりの人多いんですよねー」

……うさんくせぇ。ものすごく胡散臭いよこれ。

 どうして蛍光灯が光ったのかわかる方、僕に納得できる説明と共に教えてください。



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