“ドン・ジョバンニ”!それは、ウォルフガンク・アマデウス・モーツァルト
が作った有名なオペレッタである。なんと、それが伊那に来るというのだ!
それは行かねばなるまい、ということでカナディアン・バロック・オペラ・
カンパニー公演“ドン・ジョバンニ”を観に行った。
実は僕は10年以上前、TVで“ドン・ジョバンニ”を観たことがある。しかし
どー考えてもおかしいのである。
我が記憶の“ドン・ジョバンニ”のあらすじ
貴族のドン・ジョバンニ君はどうしようもない女ったらしである。次から次へ
と女を騙し、いい気になっているスペイン(イタリア?)の光源氏なのだ。
しかーし!天網恢恢疎にして漏らさず!悪党ドン・ジョバンニ君は最後に
突然動き出した石像に懲らしめられるのだ!!
………な?どー考えてもこの記憶はおかしいだろう?いくらなんでもそんな
マンガ日本昔話みたいなオチがあってたまるもんか。
コレ絶対なんかと混ざってる!でもこーいう記憶なんだ!だー、気になるゥ!
と、長年“ドン・ジョバンニ”は僕の中で謎のオペラとして残っていた。しかし
ついにその謎がとける日が来たのだ!ああ、1000m級の山ン中でドロドロ
になってレタスの苗を植えていても楽しいぜ!ハァーハッハッハッハァ!
で、高冷地でレタスを植えた後のハイテンションのまま観に行ってきた。
それはもう素敵な舞台でした!古楽器のオーケストラなんて初めてだったし、
大好きなチェンバロの音色にメロメロ、衣装も豪華、歌詞のセンスサイコー!
オッターヴィオ役のテノールの甘い声に腰砕け状態!
勿論ドン・ジョバンニ君はたらしだった。夜這いかけたドンナ・アンナには
抵抗されるし、手ひどく捨てたエルヴィラには恋路をじゃまされるし、結婚式
を挙げている可愛い村娘ツェルリーナを口説きにかかるし
(この女がまた上手に旦那とジョバンニを手玉に取るんだ)!
なんか、たらしにしては失敗してばっかりやね、コイツ。
そして衝撃!問題のラストシーン!!
おいおい、マジで石像動いて懲らしめられちゃったよ。
………記憶は正しすぎるほど正しかった。
……いいんかモーツァルト?こんな………………こんなマンガ日本昔話で?